テレビの取材を受ける
先日、インスタグラムのフィードにコメントが入った。
インスタグラムは基本的にその週の週替わりのカレーを発信しているので
コメントが入る事はあまり少ない。
『突然のご連絡失礼します。
取材に関する事でDMをお送りいたしました。
お手すきの際にご確認お願いいたします。』
・・・よくインスタのアカウントに営業のDMは入る。
『御社の集客のお手伝いができれば・・・』
みたいな内容である。この手のDMは基本的に直接届くのでコメントに入る事はなかった。
何かめっちゃ怪しいなぁと思いつつDMを開いてみてびっくり。
関西テレビの
『よ~い、ドン!』という番組だった。
もう10年以上は続く長寿番組で、ずっと大阪に住んでいる人なら知らない
人はいないくらいの有名な番組である。その中の『今週のオススメさん』というコーナーでカレーを紹介して
もらえるそうだ。
翌日電話で打合せをした。
正直、実際食べに来た人なのかも怪しい所だったので、DMの連絡の仕方から
少し怪しいとはおもったのだが電話で話をして安心した。
何でも『オススメさん』というグルメライターみたいな人がウチに食べにきてくれて推薦
してくれたそうだ。打合せの段取りも違和感なく安心した。取材してくれるのはとっても有難いのだが、
「人間国宝がよかった~」(同番組の人気コーナー)
と思ってしまった。まぁ今回は庄内の街歩きではないので仕方ないのだけれど。
翌日オススメさんがウチに来てくれた。
とはいっても定休日で、自分もいなかったのでお手伝いしてくれてるしまちゃんが名刺だけもらった。
わざわざ来てくれてありがたいとは思うのだけれど、Xやインスタにはウチのアカウントを開いたら営業日がわかるようになっている
んだから、ちょっとくらいは見てよ。何となくウチのカレーに対しての熱量も推して測れてしまうので少し複雑な気持ちになった。
面白かったのは貰った名刺だ。てっきり「グルメライター」みたいな肩書きなのかと思っていたが、何とお医者さんだった。
最近テレビ局はお金がないという話はネットで聞くが、グルメライターに出演料を払うよりは、インスタグラマーみたいな
セミプロにタダで出演してもらって、出演する側は露出が増えて有名になれるので利害が一致しているんだろなーと邪推した。
取材当日は3人でやってきた。年配のディレクター、肩に担ぐでっかいカメラを持ったカメラマン、あと恐らくアシスタントみたいな人は体格がよかった。
名刺をもらうと、関西テレビの人ではなくて、下請けの制作会社の人で気さくで話しやすかった。
外観の撮影を始めると、近くを通りがかったおばあちゃんが近づいていった。「ペットボトルのフタ開けて」とお願いしている。
アシスタントの人がフタを開けてもおばあちゃんは立ち去ろうとしない。
おばあちゃんは根っからの地元のおばあちゃんのようで、「何の番組?」「いつやるの?」等質問をしている。しまいにはおばあちゃんは何やら話始めて、あわよくば、テレビに映るという意思のようなものが感じ取られた。早く取材終わらせたい自分としてすげぇ邪魔だ。
テレビの取材を受ける事になって、オススメさんのお眼鏡にかなって嬉しいのだけれど、同時に「朝のローカル番組見る人いるか?」とふと思ってしまった。何を隠そう自宅にはもう10年以上テレビは置いていない。
お客さんと話していて、ネットやyoutube,Netflixの話はなる事はあってもテレビの話題になった事もない。
今の若い人は何とも思わないんだろうが、おばあちゃんにはあのデカいテレビカメラに何かの幻想を抱いているんだろうなー。
外観の撮影が終わると、料理を作っている所の撮影になった。
要領が全くわからないので、カメラマンの指示に従って言われるがままに撮影された。
自分は映らないとの事だったが、店内の雰囲気を撮影する際にちょっとだけ映るみたいだ(たぶん)
あとはカレーの調理する所、盛り付け、よく見るスプーンでカレーを持ち上げる所と撮影は進んで行った。
撮影時間は1時間半と聞いて(そんなにかかるか?)と思いはしたが、1時間はしっかりかかっていた。
とりあえず放送は30日の水曜日らしい。
テレビがないので見れないが、時間の都合つく人は見てね。

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