テレビの反響
11月6日にテレビの放送があった。
先日取材を受けた『よ~いドン!』の放映日でその中のコーナーの『本日のオススメ』というコーナーで取り上げられた。
取材自体は先月に行われ、月末に放送予定だったのだけれど、大谷のワールドシリーズでフジテレビが放映権を取った為に特番が組まれ、番組自体が吹き飛んでしまった。
幸い翌週に放送になったので、お蔵入りにならなかっただけでもありがたい。
お店はもちろん家にももう10年以上テレビはなかったので、どんな内容になっているのか一切知らなかったが
「あ、今放送されたんだな~」といのがわかった。
おそらく放送された10時40分頃からインスタグラムのフォロワーがポコポコ増えたのだった。
更にそれから30分の間に店の電話が3回ほど鳴った。
普段は営業の電話ばっかりかかってくるのであまり公表はしていない。この時は取材を受けた際に一旦拒否したのだけれど
「情報番組なので・・・」
との事で出来たら番号を載せた方がいいのだろなーと思った。
一人でお店やっていると営業の電話に時間取られてしまうのはロスでしかなく、
お店の情報ならインスタやgoogleで調べればすぐわかるんだから・・・と普段から思っているので電話での対応は否定的だった。
放送されてから早速30分の間に3回電話が鳴った。いずれも電話は声から察するに自分より一回り~二回りくらい上の方からだった。
朝のオープン前、一番バタバタする時間で、電話対応に時間取られてしまうとイライラするのだけれど、
「お忙しい所申し訳ありません、テレビを拝見したのですが・・・」
と、とてもお上品で申し訳なさそうそうに話しをする人もいる。
本当SNS苦手な人もいるんだなー改めて思い、こりゃ電話番号載せる必要あるねと制作の意図を感じた。
放送されたのが恐らく10時40分。
うちのお店のオープンは11時30分なので、流石に放映日はお客さん来ないだろうとタカを括っていたが、そうでもなかった。
オープン時こそ通常通りポツポツとお客さんが足を運び、常連さんと、
「今日テレビで放送されたんですけど、放送直後なんでこんなもんですね~」
とか
「やっぱりテレビ見てる人って少ないんすかね~」
みたいなやりとりをしていると、一番端に座っていた男性が
「私、テレビ見てきました」
と言って驚き、そのお客さんをきっかけに続々とお客さんがやってきて、お昼は営業終了まで満席が続き、普段通りの仕込みしか準備してなかったので作業に追われまくった。
テレビの影響ってすごいんだなーと思う一方で今日来てくれたお客さんは明らかに普段のお客さんより年齢層が高く、
電話でやりとりしたような一回りくらい上の夫婦が多かった。おそらくは子育ても終え、仕事の第一線からも退き、適度にお金や時間にゆとりのあるであろう層のお客さんで割と現役バリバリで働いている人の多いうちの客層とは少し違った。
反応は悪くはなく、美味しいとのリアクションも取れるのだけれど、もう一度来てくれたり、口コミしてくれるかどうか。ちょうど向かいにある本格的な中華料理屋さんで見かけるお客さんの層がちょうどこの年齢層の人が多い気がして
「豊中でうまくやっていこうと思ったらこの層にリピートしてもらわないとダメなんだろうな」
立地や集客をめぐるここ数年の戦いの一つの真理に辿り着ていしまった気がする。
来るお客さんは今まで全く知られていなかったお客さんで普段リーチできてない層に届いたのは有難いと思う一方でテレビは完全に上の世代のメディアになった事を思い知らされ、世界は分断されているなーと思った。
後日、たまに来るリピーターさんに「テレビ出たんですよ~」と言うと「え~告知してよ~見たのに~」と残念がられた。放送前に告知も考えたが、「テレビでましたよ~!」というのもわざとらしいののでやめたのだけれど、応援してくれている常連さんやリピーターさんはみんな好意的でテレビに出るというと喜んでくれたので恥ずかしがってないでちゃんと告知すればよかったと反省した。