スリランカへ行ってきます
来月お店ほったらかしてスリランカへ行ってきます。
事の発端は今年の8月に水野仁輔という人が主宰する『カレーの学校』というカレー教室。
カレー作っている人なら恐らく一度はレシピ本でお世話になっているだろう有名人で恐らく『スパイスカレー』という言葉はこの人の造語。(自分がカレーの食べ歩きしていた頃はスパイスカレーという言葉はなくてインド系とかインドまがいとか表現されてた)
自分が初めて買ったカレーのレシピ本もこの人のもので、現在カレー屋をしているので感慨深く、数カ月前に参加したのだった。
授業の内容も2日間カレーに関してみっちりと勉強する有意義なもので、特に、毎日キッチンに立って実際にカレーを作り続けて(この場合は炒める時間短い方がいいかな?)みたいに仮説と検証を繰り返していたものが、座学で学んで頭の中が整理されたり、「やっぱりそうだよねー」と確認作業のような事が出来て個人的には充実の内容だった。
教室にはおまけがついていて使いようによっては、これがカレー教室以上に価値があるものに感じられた。
参加者全員が水野さんのコミュニティに招待されるようになている。
2日で30000円以上する。カレー教室にしては高価なものなので、そこに来る人も濃い人が多く、せっかく知り合ったので繋がりましょうという事でできたようだった。既にこれまで50回近く教室は開催されていて、コミュニティー内で繋がった人が一緒にイベントやったり、ロハスなどで実際にカレーを売ったりしている。
そんな中新たなイベントとして
『スリランカ修学旅行』
という企画が立ち上がった。
主催の水野さんがスリランカに取材に行く事になり、アクティブにコミュニティに参加している人が「一緒に就学旅行行きませんか?」という話になった。半分遊びの企画なのだけれど、その中でもメインのイベントが(個人的にそう思っている)
「本場スリランカカレーを学べる」
というものだった。
お客さんの要望もあり過去にスリランカカレーを試作してみた事があるのだけれどどうにもうまくいかなかった。
(マズくはないのだけれど自分が御客だったらお金出して食べたいかと言われると微妙なレベル)
水野さん以外にもスリランカに知り合いがいる人がコミュニティ内にいて、その人のアテンドで現地のカレーが学べるのだ。
過去にインドでカレーを教わった事もあるのだけれど、知り合いのない状態でカレーを教われるようになるまではレストランを出入りしたり仲良くなったりするまでに時間がかかる。
その時間的なコストをすっ飛ばして、信用できる人から本場のカレーを学べるのはとてもコスパがいいように思えた。
お店を開けてないとそのまま収入に繋がるので一週間程お店を閉めるのはなかなか勇気がいる事なのだけれど、
「これは出してもいいかな」
と価値を感じたので参加する事にした。
宿の話やビザの話をメッセンジャーグループでやり取りする中、オプションとして新たな話が浮上した。
『パブリスシェフのカレーレッスン』
パブリスシェフというのはスリランカでもとても有名なシェフでマウントラビニアホテルというスリランカでも歴史あるホテルの総料理長をされている。
テレビ番組を持っていたり、国からDrの称号を受けているとても立派な方で、過去にNHKのテレビに出たり国内も知らない人はいない有名なシェフなのだ(らしい)
水野さんの知人の方でプライベートレッスンを受けている方からの話なので間違いなく、自分から求めてもなかなか来ない話なのだ。
そもそも自分がカレーを作り始めたのは、ポイントポイントで人に教わりはしたが、ほぼ独学でこれまでやってきた。
その道のトップ人の作るカレーってどんなんだ?そういう現場の空気感とかも体感してみたい。
「行きてぇなー」
と思いつつも、費用が高くて5日で11万円と物怖じさせるには十分な額だ。
これに宿代が一日1万円上乗せされ初期の旅行代、お店を閉めている間の機会損失、翌月のテナント料や家賃など計算すると自分にとっては国家予算クラスのお金が飛んでいく。
2,3日考えてもやっぱり気になったのでお客さんにその話をすると
「行って来たら」
とみんなから言われるのだった。
「教わて来たカレー出してくれるなら食べに来るよ」
と言ってくれる人が多かった。
そこで思いついたのがクラウドファンディング。
というか、前売りチケットみたいにして今回の旅費の足しにするのだ。
よくSNSでやっているのを思いだして、リターンを考えてみるのだがクラウドファンディングと言えばやはりTシャツだろうとあれこれ調べはじめたがこれが結構高かった。文字をプリントして印刷すると1枚あたり1400円もする。
あれこれ調べた上でお客さんにその話をすると
「Tシャツはいらん」
と9割方のお客さんに言われてしまう始末。
で、やっぱりカレーだろうと作ったメニューが
①習ってきたスリランカの料理のコースをお店で提供する
②旅の写真をスクリーンに映して報告会(スリランカカレー付)
③お店でスリランカカレーを出す(受注作成)
④ステッカー(ほぼ投げ銭)
の4つのリターンを考えた。
正直、帰国後に急いでスリランカの料理の練習したり、休日返上して返礼品の準備をするのは気が重い。
「やった後悔よりやらなかった後悔」みたいな言葉がある。
古い記憶をたどれば学生時代に「○○ちゃんに告白しとけばよかった~」みたいな話もあるだろうし、自分の事を思えば「お店あと5年早くやっとけばよかった」みたいなものもある。
これまで大小様々な『後悔する』という経験をしてきているので、多少後がしんどくなったところで「こりゃあ行っとかんとあかんヤツなんやろなー」と思う。若い時にはわからなかったり、誤魔化せた事でも長年の教育的効果により「見送って後悔するよるよりよっぽどマシ」なのである。もし行かなかったifの自分を考えた時に、ン十万の出費がなかった代わりに毎日の営業の売上は上がるだろう。閑散期のお店で「寒いとやっぱお客さん少ないな~」とか言ってる事を想像するとそっちの方がゾッとした。
実際、突然湧いてきたような企画あなので、行く必要はないと言えば全くない。だけど、こうしたちょっとだけワクワクするような好奇心の種を「今回は、時間もお金もないし、ま、いっか」を繰り返しているといずれ40歳を超えた時に好奇心が弱くなって「こんなもんだよ」みたいな妙な達観するようになってしまうのだから「ま、いっか」って怖い。
という事で、長々と説明して参りましたが、ここまで読んでくれた人はどーか、どーか、ご協力よろしくお願いします。
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